2008年11月5日水曜日

「ぽっかりの休日」

誰のためでもなく自分独りのためただそこにある二十四時間

マニキュアと化粧を取れば無防備なただの私が顔を現す

大きめのシャツにたっぷり包まれて因幡の兎を思い出しけり

水切りをしてガーベラのしかりともたげた首に心うたれる

超協力電気掃除機この我のなかのヘドロも吸ってくれぬか

「このまんまどこかへ行ってしまおうか」揺れる吊り革 私の心

ぽっかりと空いた心を埋めるため読み返しおり俊太郎の詩

                      (学生時代の歌集から)  

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

「…因幡のうさぎ…」の歌、とくに好きです。
たっぷりの、ということは男物なのかな?

男物を借りるのって楽しくてしかたありません。
時計だとかフリースだとか、いろいろ借りて(永久に)しまっています。

因幡のうさぎ、ということは、なにかで傷ついたりしたときなのかな。
誠実なひととめぐりあって、恋愛の傷がいやされる、といった…。

いろいろ想像をめぐらしてみました。